2016年2月15日 更新
お腹の張りの正体はガスだった!ガス溜まりの原因と対処法は?
腸内ガスは産生と排出のバランスが大事!生活習慣から改善しよう!
便秘になると、お腹が張ってしまいます。しかし便秘以外のときでも、下腹部がパンパンに張って苦しい経験をしたことがある人は多いはず。ときには、スカートやズボンのファスナーが上がらないほど張ってしまう人もいるようです。お腹や下腹部が張ってしまう原因は、そのほとんどが「ガス溜まり」。通常、腸内には約200mlのガスが存在し、排出と産生のバランスを保っています。しかしこれが崩れると、お腹の張りを感じるのです。ここでは、そんなお腹の張りの原因や症状、対処法について詳しく見ていきましょう。
■お腹、下腹部が張るとは?
一般的に「お腹が張る」といえば下腹部を指し、医学用語では「腹部膨満感」と呼ばれています。これは、何らかの理由で腸管内にガスが過剰に溜まった状態、また胃腸の動きが極端に悪い状態のこと。症状は、軽く張った感じのものからパンパンに張って苦しいものまでさまざまです。
■お腹の張りの種類
・腸内ガス過剰型
便秘や呑気症によって、腸内にガスが溜まるタイプです。甘いものや炭酸飲料、でんぷん質を控え、ゆっくりよく噛んで食べるように心がけましょう。
・腸内ガス排泄低下型
暴飲暴食が続くと胃腸の働きが悪くなり、うまくガスが排出できなくなります。また、胃腸に病気がある場合も考えられますので、長く続く場合は医療機関を受診しましょう。
■お腹の張りの原因
・便秘や消化不良
便秘や食べ過ぎによる消化不良によって、腸管内にガスが溜まってしまいます。
・呑気症、空気嚥下症
食事と一緒に空気を飲みこんだり、緊張などによって自律神経のバランスが崩れたりすると、大量の空気を飲みこみ腸内にガスが溜まってしまいます。
・生理
生理中は子宮や卵巣が膨張するため、腸が圧迫されて動きが鈍くなります。
・婦人科系疾患
子宮筋腫や卵巣のう腫、子宮ガンなどによって、下腹部が張ってしまいます。
・女性ホルモン
女性ホルモンの一種「プロゲステロン」が優位の状態のとき、腸壁や腸間膜の循環機能が低下することでむくみが生じて下腹部が張ります。
・その他の病気
急性胃炎、肝臓や胆のうの病気、大腸がん、腸閉塞、過敏性腸症候群など深刻な病気が原因となってお腹が張ることがあります。
■お腹、下腹部の張りの対処法
まずは便秘を改善し、芋類や炭酸飲料などのガスを発生しやすい食べ物を控えましょう。食事はゆっくりと噛み、時間をかけて味わってください。また、ストレスを取り除き、適度な運動を取り入れるのもおすすめです。女性の場合、生理前から生理中はできるだけお腹周りを冷やさないようにすると良いでしょう。
また、ビフィズス菌が配合されている整腸剤や消泡剤を服用すると、ガスの吸収と排泄を促進してくれます。便秘を改善してくれる漢方薬も、副作用の心配がないため安心です。
◆執筆:青島幹子